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花風最終日

2009.05.05

昨日は和見の「遊心庵」から小口にある「そば処 霧ヶ岳」に行ってみました。

そば処 霧ヶ岳

旬の天ぷらでお待ちしてます。
こだわりの手打ちそば
馬頭産そば粉使用!
(霧ヶ岳山村文化体験村)

車がいっぱい!
ファイル 28-1.jpg
ファイル 28-2.jpg

ここはコテージなんかもあるんですね。
広い店内には、お客さんがずら~っと並んでました。
蕎麦打ち体験の人たちかとおもったら、そうじゃなくて食事に来た人たちの列でした。
カメラの撮影モードを間違えてピンボケ写真になってしまった。
ファイル 28-3.jpg

入り口で偶然、つい最近知り合った矢板市の方にお会いしました。
花風をあっちこっちまわって、霧ヶ岳の噂を聞いて食べに来たそうです。
「他でもいろいろ食べさせてもらったわよ。無料おもてなしって、みんな持ち出しなんでしょ?すごい。那珂川町のひとって、元気ね!」
って驚いてました。

まえに「おもてなし」のことを書いた小松和彦さんの文章を紹介しました。(おもてなし 花の風まつりのコンセプト参照。)
むかしは、他から訪れるひとをもてなすのには、京やよその土地の情報を得るという、価値の交換の意味があったんですね。
それが何百年も続くうちに、定住者の習慣のようになっていったようです。
この村落的な「もてなし」と真逆に、京都や江戸で発達した都会的に洗練された「もてなし」があるようです。

京都には「ぶぶ漬け、いかがどすか。」という定番のセリフがあって、これはそろそろ帰ってね、という暗黙の合図なんだそうですw
ぶぶ漬け(お茶漬けのこと)を勧められるまで長居しちゃだめだよっていうことですね。
何年か前京都在住の数学者森毅さんが、些細なきっかけで殺傷事件が起こったりする状況に対して、都市生活者は京都の洗練された人間関係の距離の保ち方を身につけるべきだと書いたことがありました。
これはこれで、ひとつの正解だと思います。

もうひとつの美術館の「リュートと朗読のコンサート」で、千葉県在住で谷川に別荘を持っている芳賀さんが演奏の合間に、近所の方に野菜を持ってけって言われて手ぶらで行ったら怒られて、一輪車を取りに帰って山ほどもらったっていう話しをされていました。

近代化で、他所から訪れる人をもてなす代わりに土地に定住していては得られない情報を受け取るという、価値の交換の構図が壊れて、もてなしの習慣だけがのこっているという事ですかね。

これじゃ、田舎の人はバカを見るかというと、そうでもない気がします。
芳賀さんのエピソードを聞いて、小松和彦さんが言う「ささやかな、しかし好意に満ちた行為、無償の「もてなし」が随所にちりばめられた社会」が、そこにポッと姿を見せた気がしました。

「花の風まつり」という完全手作り!天然素材100%なイベントは、もういまは機能しなくなった古来の習慣の欠片を、あらためて「土地の文化」に昇華させる斬新な試みなのかも知れませんね。

さて、今日は最終日。
何処に遊びに行こうかな!